ため息、あくびの形が、理想型。
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対面会話型のF2Fコミュニケーションでは、顔の表情や声の調子が重要な要素だ。
というのもアメリカの心理学者、アルバート・メラビアンによると言葉、声の調子、顔の表情が不一致だと、多くの人が声の調子や顔の表情で、話し手の真意を判断してしまう。
なので、いくらちゃんとしたことを言っていても、何を言ったか、相手にハッキリ聞こえないような話し方では、誤解も招くし、聞き手を混乱させてしまう。
というわけで「何を話すか」については別に考えるとして、ハッキリと相手に声を届けるためのトレーニングを積もう。
そのためにまず紹介したのが、腹式発声トレーニング 『うおあえいん』だった。
これは「うー おー あー えー いー んーーー」という母音を、腹式呼吸で、8秒ずつ発声する練習法で、マントラの一種である。
各音1秒ずつ合計8秒でも良いし、「うおあえいん」を「ドレミファソラシド」に変えても良い。
意識は股間の間から頭のテッペンまで、順番に上げていく。
意識しにくい場合は、両手をまず股間の高さに持ってきて、一つずつ上に上げていくというやり方もある。
最初は下から上に声を上げていき、慣れてきたら上から下へ降ろすという練習も良い。
8秒息を吐いたら、自然に任せて鼻から息を吸う。
声を出さずに息だけ吐く練習をしても良い。
そしてこの時の喉の形は、ため息やアクビの時の形が良いらしい。
ため息をつくときや、アクビをするときというのは、喉がキレイに開く形になるので、まず、ため息かアクビをしてから、発声練習を始めても良い。
チェストボイス ミドルボイス ヘッドボイス
母音の発声練習を覚えたら、次は身体のどこを響かせるかを意識する。
歌などでは身体の三つの部位を意識して、そこを響かせるイメージで発声するという。
その三つとは、胸、喉、頭のテッペンだ。
それぞれ
- チェストボイス
- ミドルボイス(ミックスボイス)
- ヘッドボイス
チェストボイスとは、胸の真ん中から出す低い声、ヘッドボイスとは、頭のテッペンから出す声で裏声に近い高い声、そしてミドルボイスは二つの中間で、ミックスボイスとも呼ぶ。
これは歌の発声法の分類だが、しっかり声を出すという練習としても有効だという。
というのもこの三つは、相手との距離や、話す内容によって使い分ける必要があるものだからだ。
相手との距離が近い場合はチェストボイス、遠い場合は甲高いヘッドボイスが声を通しやすい。
練習法としては、頭の上と胸の上に手の平を置いて、色んな音の高さで「ん〜〜〜〜」とハミングしてみると、響く場所や響く大きさが音で違う事が確認できるが、この三つの高さで「うおあえいん〜」を練習する。
音階で言うと、「ド、(ミ)、ソ、ド」という感じで3段階や4段階で、「おはようございます」「こんにちわ」などと発声練習してみる。
チェストボイスは、とある本によると、俳優の中尾彬(あきら)さんのような渋い声ということなので、中尾さんの声色を真似てみるのも分かりやすいかも知れない。
この三つの声の高さを使い分けることができると、声をキチンと相手に投げかける事が出来るようになる。