腹式呼吸を練習しよう
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対面型のコミュニケーション(F2F)では、伝えたいことを声でしっかり伝える必要がある。
手紙やメールであれば、文章だけで用件を伝えるので、顔の表情や声の調子などは考えなくても良い。
しかし対面型のコミュニケーションでは、顔の表情や声の調子が重要になる。
メラビアンの法則によると、言葉と表情や声の調子が食い違っていると、多くの人が顔の表情や声の調子で判断するということだから、顔の表情や声の調子が、話す言葉と合わないと話している内容に説得力が生まれないのだ。
ということでコミュニケーション力を磨く第一歩としては、声を磨く方法を覚えて実践すべきだろう。
と言っても、別に俳優や声優を目指すわけでもないし、歌手を目指すわけでもないから最低限で十分だ。
すなわち「相手に言葉がしっかり聞こえる」だけでよい。
ただしそのためには「声を響かせる」ことと、「滑舌をよくする」という二つのトレーニングが必要だという。
声には母音と子音の二種類があるわけだが、
- 声を響かせる→母音をしっかり発音する
- 滑舌をよくする→子音をしっかり発音する
そして母音をしっかり発声するには、腹式呼吸で声を出す練習が必要だという。
腹式呼吸とは、軽く腹をへこませながら息を吐く方法で、声を出すときも軽く腹をへこませながら声を出す。
練習方法としては、8秒かけて息を吐きながら声を出す。
出す声は何でも良いのだが、一例をあげると、「うー おー あー えー いー んーーー」というのがある。
これはマントラ(真言)の一種で、音によって響かせる場所が異なる。
腹式発声トレーニング 『うおあえいん』
コミュニケーション力を高めるためには、ハッキリと相手に伝わる声が必要だ。
ハッキリと相手に伝わる声とは、母音と子音がハッキリしている声で、そのためには日頃から声を磨く必要がある。
そして母音をハッキリ出すためには、母音の発声法の練習が必要だ。
発声法というのは歌を歌うために声の出し方で、演劇部の準備練習みたいなものだと思えばよい。
発声法の第一は、腹式呼吸で、腹から声を出す。
一番簡単な方法は、軽く腹を8秒かけてへこませて「うー おー あー えー いー んーーー」と発声する方法。
これはヨガやマントラ(真言)などの発声法で、股間から順に上に意識を上げながら発音する方法だ。
- 「う」は、会陰(えいん:股間にあるツボ)・仙骨に意識をおいて発声
- 「お」は、ヘソの下あたりに意識をおいて発声
- 「あ」は、胸の真ん中から声を出すイメージ
- 「え」は、喉のあたりから声を出すイメージ
- 「い」は、顔の真ん中から声を出すイメージ
- 「ん」は、頭のテッペンからハミング
やり方のバリエーションとしては、各音1秒ずつで合計8秒でも良いし、それぞれの音を8秒ずつ発声しても良い。
また「う」と「お」の中間に「うぉ」という音を入れても良いし、慣れたら、たまに「んいえあおうーー」と言う風に逆にやっても良い。
他にも「ドーレーミーファーソーラーシードー」とやる方法もある。
この場合は最初の「ド」が会陰、「ファ」の音が胸の真ん中、最後の「ド」が頭のテッペンからの発声になる。
ただしいきなり発声練習を始めると喉を痛めやすいから、発声練習する前にリップ・ロールやタング・トリルをやる必要がある。
リップ・ロールとタング・トリルについては、またあとで解説する。